麻生泰のメッセージ

九州から日本を動かす! Let's move Japan forward from 九州! (31)
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 国民総生産は、約500兆円のまま20年以上横這い状態です。そして、国の借金はその2倍です。国内政治の安定感は先進国の中では抜群で、景気刺激策を積極的に打っています
 やはり、基本は私たちビジネスマンの動きが求められます。前回書いたように、お役所も国益を前面に押し出してきています。改革できるものは少しずつし始めています。今までは出来ない理由を言って動かなかった役所が変化しているのです。

民間企業には3つのポイントが大事だと思います。
1.自分たちが危機感を持って動く。周りへのおねだりではなくビジョンと使命感、スピード感を持つ。
2.責任感を持つ。経済が横這いの連続ではいよいよ先行きが煮詰まっていく。次世代に対して私たち現役は責任を持つ。
3.リーダーがもっと明るさを持ち、ロマンを描いて少々背伸びした数値目標を立て、挑戦をしていく。

 スピード感についてですが、こんなに居心地が良くて経済力が高く平和で幸せな国にいると、なかなか危機感やスピード感は生まれません。一人あたりの生産性や経済力はジリ貧になっています。先行きを考えるリーダーが自ら動き成功事例を出していかなくては、居心地の良い現状が維持され、今のままで十分であるという雰囲気が根を張ってしまいます。
 
 私が携わっている教育事業の課題の一つは、子どもたちの語学力の向上です。このテーマとスピード感を考えてみます。
 私たち兄弟は両親のお陰で小学校の頃から英語だけは塾に通っていました。正しい発音や楽しい英語の使い方を学びに、お菓子やご褒美にもつられて通っていました。
 カトリック信者として福岡雙葉学園の理事長を仰せつかって、『グローバルシティズンによるグローバルシティズンづくり』をカトリック精神の思いやりや、愛の心とともに身に付けていくようにリードしています。一部のコースでは、小学校1年生から英語による英語と算数の授業をしています。3年生からは理科も英語で教えています。このクラスの子どもたちは子ども同士でも英語で話ができるようになりました。早い時期に英語を教え、正しい発音を聞かせることは重要です。
 
 大学入試でも、今までの読み、書きだけでなくて、聞いたり、話したりする試験を3年後には導入するということは、こうした使える英語力の向上に力点がシフトしているということであり、歓迎すべき取組みであると思います。
 公立の小学校でも、3年生から英語を導入するという方向性が確定していますが、「但し、」という言葉がつくのは教員確保の問題です。この問題点をお役所も口に出されているので、課題として大きく残っているのだと思います。3年後の開始が確定していても、現場レベルではまだまだ課題があるようです。この対策は? いつまでに?
 
 他方、海外はどうでしょうか?先日、マレーシアに行きましたが、通訳をしてくれた九州工業大学のマレーシア人の方によると、マレーシアでは、小学校1年生から英語と中国語とマレー語を教えているそうです。学校でのプレゼンテーションを聞いてマレーシアの大学生の英語のレベルの高さには本当に驚きました。発音は少々気になる点もありましたが、全くスムーズに母国語のようにして発表をしていました。こうして年々、日本の子どもたちの英語力が世界のレベルから置き去りにされているのです。
 このスピード感についてはもう少し書きます。

2017.05.15

麻生 泰