麻生泰のメッセージ

与えられた一度の人生 グローバルシティズンづくり 
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 アジア太平洋こども会議・イン福岡では、招聘事業に加えて派遣事業もするようになり、年々その数も増えてきました。
 子どもたちを海外に派遣する際に、大事な役割を担う引率者の選任は大変重要です。15人くらいの子どもたちが異国に出かける際の責任者となるのですから、初めて会ったばかりの子どもたちを纏める力はもちろんのこと、異文化のなかでの対応力が求められます。ホームスティ先の家族に対する感謝心や配慮も大事です。不測の事態が起こった際には、その場で判断することができるリーダーシップも必要となるでしょう。

 派遣先が9カ国になり、各々に2人の引率者が付くとすると相当数の人材確保が求められます。地元の協力企業にお願いしたりしていますが、私たち事務局側にとって大変ありがたいことに、最近は教員経験のある方も来てくれるようになりました。生徒を纏める力があり、彼らの性格や問題点を見つけ、上手にリードして頂けます。また、先生方にとっても良い経験となります。

 引率者にとっては、自分自身の視野拡大の機会でもあります。アジア諸国の状況を見聞して、そのエネルギーや将来の可能性、人口年齢構成の違い、大都市の発展ぶりは、日本国内で考えていたものとかなり違うという現実を知る機会となります。
 生徒をグローバルシティズンに育てていくには、教員自身がグローバル体験を持って指導すると、一段とその教えに迫力が出ると思います。もっと多くの学校からの引率希望者が出ると、win-winの関係として安心できますし、教員の成長の機会となって体験後の授業は視野が広がったことにより、一段と子どもたちに国際社会への参加の大切さとコミュニケーション力を身につけさせる教育に力が入っていく様に思います。

 私の思いとして、グローバル対応力を子どもの頃からつけさせていくには多くの出会いが必要であり、まずは家庭内で親からのメッセージや教育が重要であり、それらに加えて子どもたちが学校の授業でボーダレスの流れを感じ取るためには、自分の視野や将来テーマの中に諸外国との交流を実現させたいという意思をしっかりと持っている海外経験のある教職員が多くいることが大事だと考えるからです。 

 『グローバルシティズンによるグローバルシティズンづくり』であることが重要で、多くの海外交流の機会を学校側が教員にも与えることができればいいと思います。そうなる為には教育界のリーダー方が「煮詰まる日本」に対する危機感を持ち、このテーマの重要性とやりがいを持つことが大事です。
 確かに日本の教育も、英語力のある教員や、ネイティブの活用など力が入ってきました。しかし成果が出るのはまだまだ先で、韓国、台湾などの近隣諸国との語学力の差は開くばかりです。もっと危機感を持ってスピーディーに実践し実績を出していかねばと、教育事業でも責任者としてのポストを持つ私は思っています。

2015.04.20

麻生 泰