麻生泰のメッセージ

与えられた一度の人生 グローバルシティズンづくり 
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 社内会議での人材計画で、社員の国際化、グローバル対応力を如何にしてつけさせるかという課題が上ります。繰り返し言うばかりで具体化されていない会社が私共も含め多いように思います。アクションが遅いのです。
 アジア諸国からも、よく日本企業との交渉で、日本人は決断が遅い、時間がかかる、NATOだと言われています。NATOと言っても北大西洋条約機構の略ではなくて、"No Action Talk Only"の略称で、日本企業の行動へのスピード不足という特徴を揶揄して言っています。
 英語講座を開くとか、外国人を採用するとか毎年言っていますが"Talk Only"のケースが多いです。早く何か決めて動かなくてはなりません。

 日本に来る多くの留学生が、2、3年学んだのちに日本で仕事を探しています。私は、彼らにオフィスで、スタッフとして働いてもらい、職場を英語での会話や海外生活に関しての話題がもっと身近にできる環境にすることを薦めます。
 今までは、外国人スタッフを日本の仕事に慣れてもらうことに時間をかけていましたが、今や、ドメスティックな私たち日本人スタッフのグローバル化が急務で、それを目的としての採用を考えるべきだと私は思います。日々の仕事の中でオフィス内が、海外への興味、語学力向上、自主学習への雰囲気形成に役立つのです。

 昼間は少々恥ずかしくても、夜の飲みニュケーションを通して少し自信をつけて、翌日にはオフィスで英語での会話が始まったり、外国人のスタッフを採用したことで住居のことや、通勤手段などの対応をすることで総務や人事のスタッフのトレーニングにもなります。
 日本語が出来ることを期待するのではなくて、自社社員の視野拡大、外国人との対応力、マナーや思いやりについて学ぶ対策です。

 何においてもそうですが、リーダー次第です。「勉強しろよ」という命令ばかりの部長ではなくて、リーダーが自ら学ぶ姿勢を持ち、態度、実行で示すことです。「あの部長までが」という感じで自分の後ろ姿で学ばせるのです。
 会社の将来を考えても、煮詰まる日本の中のお客様だけを相手に考えていても、部下の世代における日本の国内マーケットはこれから細るばかりです。

 現在50歳代、60歳代であっても、これからの30年間を、世界でたった2%の人間しか使わない日本語だけで、与えられている一度の人生を終わらせるのではなくて、グローバルシティズンの一人として世界の30%の人と話をする楽しみをもって英語を学ぶ人には、日々の生き方、明るさに違いが出ます。 
 テーマを持って学習する上司のかけ声で周りのスタッフも意欲が出てくるのです。

2015.05.08

麻生 泰