麻生泰のメッセージ

九州から日本を動かす! Let's move Japan forward from 九州! (19)
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 九州の林業も、これまた元気です。林業にもフォローの風が吹き始めている点は、

☆バイオマス発電が動き出したことにより、枝木が代替燃料となることから植林しているスギ、ヒノキなどの枝落としが、今までのコスト要素から収入源となった地域があること。

☆コンクリートとは違った魅力のある木材が、建築技術の進歩によって5階までの建物に対応できる強度をもった工法が生まれたこと。

☆建材として、コンクリートに比べ木材は割高ではあるけれど、ゆとり感を持った洒落た家として韓国や中国の富裕層を中心として人気が出ており、今後、輸出拡大への道が開き始めていること。

 他にも良いニュースがあるのでしょうか、森林、木材関連業者は元気です。ジェトロが木材輸出の支援をしてくれていますが、昨年より、今までの実績と比べて1ケタ違う2億円から2億5千万円の木材が、南九州のいくつかの地域から海外に向けて輸出されるようになっています。輸出基地のある鹿児島県大隅半島の志布志湾や付近の木材専用バースがいっぱいとなり、拡張工事が必要という事態になっています。

 Uターン組も数多く増えてきているからでしょう、木材関連企業の従業員の平均年齢が下がってきていると聞きました。非常に嬉しい状況です。
 前にも書いたことがありますが、鹿児島での木材業者の集まりで、次世代の若者が林野庁の方に、「休耕田に植林をさせて下さい。コストもリスクも平地で行えば山間部より下がります。休耕田にしているより、環境面でも水量保守の面からも木々が植わっている方がはるかに良いはずです。そして、平地で林業ができるようになれば高齢者にもまだ仕事場を提供できます。植えるならスギ、ヒノキではなくて栴檀(せんだん)の木が良いでしょう。というのは、スギ、ヒノキは枝落としに毎年コストがかかり、しかも、30年以上もの間それを繰り返さなければなりません。しかし、栴檀の木を植林するようになれば、養蜂業としても商売ができて、伐採するまでの30年間に収入を得ることもできるのです」と、真剣に説明している場面がありました。 

 大分、宮崎、鹿児島を中心に九州の森林は実に美しいと思います。このような美しい自然を維持しながら、また、豊富な自然水に恵まれた日本固有の有り難い恵みを大事にしつつ、自ら行動を起こした人たちによって九州の第一次産業は動き始めています。
 
 次世代が大都会に集中していますが、都会では、満員電車で通勤に1時間以上もかかるのに対して、地方での第一次産業では、マイカーで通勤でき、しかもどこにでも駐車ができ、決まった時間に家を出ることもなく、自分のペースで自然を相手に自由に仕事をすることができます。また、今後は国が力を入れる新たな事業として補助金を受けることができるので、自動化、大型化、機械化が進み、格段と効率化されていきます。国が力を入れていく方針・方向性に沿ってビジネスを行うことは、新しい大きな事業拡大のチャンスがあると思います。子どもたちにとっても、自然と親しみながら伸び伸びと生活することができ、両親も、孫の面倒を見ることで、自分の健康管理にも気をつけるようになり、幸せな日々が過ごせるでしょう。   

 出生率では、全国47都道府県のベスト12のうちに、何と九州・沖縄、そして山口の9県中8県がランクインしています。このように第一次産業が活性化して、次世代が地方都市に戻りたいと思うような魅力を私たち現役が作ることができれば、少子化対策としても良い実績を出すことができるかもしれません。
 収入が増えるような仕組みづくり、販売力の強化が大事なそして不可欠な要素です。

2016.10.20

麻生 泰