麻生泰のメッセージ

九州から日本を動かす! Let's move Japan forward from 九州! (24)
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 この「九州から日本を動かす」というテーマに私の思いを書いていますが、医療とともに私が強く関心を抱いているのが教育事業です。
 学校法人麻生塾は父が昭和14年に開設した専門学校です。私は、カトリックの学校である福岡雙葉学園の理事長をしています。そのほかにも、アジア太平洋こども会議の責任者として携わっていますが、これも教育面で11歳児を中心に子どもたちに大きな影響を与える大事な活動です。

 鉄道も郵便も民営化している中で、『医療』と『教育』の二つの事業は官と民が同じ事業分野を共有しています。偶然にもこの二つの事業を麻生は家業として100年前、或いは80年近く前に興し、現在もなお継続しています。この二つの事業は地域社会の浮沈に非常に大きな影響を与えます。例えば、地域社会における教育レベル如何で、子どもにとって教育レベルが低いから(あるいは高いから)という理由で、住み替えが起こることも現実にあり得ます。医療レベルも同じように住居選択の大事な要素です。

 地元飯塚を尖がらせるにはこの二つのポイントをしっかりと押さえなくてはなりません。医療は本業ですので進展させています。教育レベルは公立、そして私立ともに現在かなり向上してきています。更に強化していきます。
 地方都市の人口が減少していく中で、『医療』と『教育』のレベルを高い水準で維持していくことが、人口減少に歯止めをかける重要なポイントです。飯塚の医療に関していえば、地元医師会とのネットワークも良く、在宅のケアも充実しています。その反面、教育に関しては、今後官民ともに高い目標を設定してレベルの底上げが必要です。私は、飯塚において『医療』と『教育』の二つのレベルが高くなる流れを作り、この「九州から日本を動かす」というテーマに合った実績を出していけるように頑張ります。

 アメリカに“Teach For America”という教育活動団体があり、優秀な若者の就職先として人気のある組織です。インターネットでご覧になってください。
 教育レベルの向上に力を入れる意思のある人たちが参加しており、レベル向上の必要がある街で意欲のある街に対してその若者たちを派遣して成果を出してきています。この組織に入り、成果を上げた若者たちはハートも教育事業での実績も良いということで一流企業に就職しているそうです。
 
 日本にもこの組織ができ、“Teach For Japan”という名前で活動しています。一昨年に、3人が筑豊に派遣され、丸2年が経とうとしています。その3人の成果に、地元も本部も大いに自信をつけて、昨年、新規で全国から採用されたフェロー(教師)13人中、2人が埼玉県に、11人が福岡県に集中的に配属されています。先日所属する多くのフェローやリーダーに会いましたが、やはり素晴らしい人たちでした。30代、40代の人が多く、一度は社会に出て、その後、教育事業に興味を持ち、この組織に入り全国に出向いて教育事業に参加しています。海外でJAICAの職員として出向いてきた人もいました。
 本部が昨年度は福岡、その中でも私が住んでいる筑豊に多くのスタッフを送り込んでくれたことに感謝していますし、受け入れている行政側、教育委員会の方々は自分たちがお願いしたということもあって歓迎してくれ、非常に熱が入った教員としての活動をして成果を出してくれています。

 飯塚の教育レベルが上がれば、福岡から近いし、住居費などをはじめとする物価も安く、医師会や周りの病院とのネットワークが進んでいるので医療のみならず在宅介護も熱心ですし、もう一つの課題である雇用の創出もできれば、ストレスの多い大都会よりも「飯塚に戻ってみるか」という流れはじゅうぶんに作れます。
 この一つの対象産業は第一次産業だと思っています。輸出を中心に売り上げを伸ばす。量だけではなくて、売値を上げる。そのためには煮詰まる国内市場だけではなくて需要先のアジアへ。既にネット販売の動きも出ています。手取りを良くする。欲しがっている市場には、こちらで売値をある程度決めることが出来ます。
 更には農協の改革や協力で、コスト面での引き下げが進みます。それなら通勤に時間がかかり、生活物価の高い都会で頑張るより、郷土に戻り、家業を継いだ方が収入面でも子どもの教育にも悪くないぞ、という流れを如何につくるか、それが現役リーダーの大きなやりがいであり、責任と思っています。この成功事例が全国に広がれば、この「九州から日本を動かす」というテーマに繋がっていくのです。
 もう暫くお待ちください。


2017.01.25

麻生 泰