麻生泰のメッセージ

己に勝ってとにかくやる
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 新年度を迎え新入社員や新入生を迎える職場にふさわしいテーマであるかどうかは多少の疑問があるが、今までの福沢諭吉先生の言葉である”将来を考え、今何を”を数回書いたのと同じように、私の個人の今までの経験と、今考えている将来の生き方にも学生時代に習ったこの言葉が合うことに気がつきこのテーマで書いてみたい。

 小学校から始めたラグビーは高校も全国のトップクラスとしての成績を収めたので、大学側も強くラグビー部入部を期待し、この167センチで65キロの私も友達と少し遅れて入部しました。その時の監督が中須早二良さんで、この人がこの言葉をよく言われた。要はしっかりと練習しろ。自分に甘えるな。目標を決めそれに向かって進んでいくことは簡単ではないが達成への近道をしているのだと信じて進め。という体育会丸出し的な生き方の勧めであった。

 中須さんに多くの部員が男ぼれをして”例のあの言葉だよ”とは言いながらも、練習をし、練習外でも勝つこと、自分にとって体力強化になることを電車に乗っている最中もするように心がけた。意味は深く考えずに、小泉信三先生の、練習は不可能を可能にする的な言葉として信じていた、というより受け入れていて脳裏にしっかりと刷り込まれていった。

 一、二年生の苦しい練習も乗り越え、四年の時はシーズン中には早稲田や日体大に敗れてのリーグ四位で終わったが、正月の学生選手権では決勝戦まで勝ち進み、早稲田に14対14で同点優勝をし、且つ次回出場権もくじで勝ち日本一をトヨタと争いそこでは敗北した。中須監督の喜びは最高であった。

 それから37年が経ち、将来を考えこれからどういう生き方をすごしていくのかと考えると、ライフワークを持つことの重要性を強く感じている中で、自分には特殊な才能があるわけでなく、絵画や書道、工芸というセンスも全くない。秘書や運転手がいなくなる世界で充実した毎日を過ごし、90歳くらいでバタンキューをしたい。ピンピンころりには充実したこれから30年を過ごす必要がある。まさにこのテーマの意味の持つ重さが出てくるのである。少し過去の歴史を入れて将来に向けての中須さんのこの言葉を背景に考えをまとめてみる。

2006.04.12

麻生 泰